昔よりも髪が細くなった、また薄くなってきた..etc..。
ある程度の年齢になると、程度の差こそあれ髪の悩みが出てきます。
そんな髪の悩みに納豆が効果的だといわれることがあるようですが、そもそもなぜ髪に良いといわれるのでしょうか?
今回は、納豆が髪の悩みに良いといわれる理由と、その摂り方について解説します。
納豆が髪に良いといわれる理由は?
日ごろ何気なく食べている納豆。
体に良さそうな食べものではありますが、髪に良いといわれる理由はなんでしょう?
植物性たんぱく質が豊富、かつ消化しやすい状態になっている
髪が痩せたり薄くなる原因には、主にホルモンバランスによるものと、血行不良や栄養面によるものがあげられ、
それぞれで対処法が異なります。
なので一概にこれが良い、効果があるなどとはいえないのですが、
例えば栄養不足が原因で髪がボリュームダウンしているのなら、その対策のひとつとして納豆を食べるのは理にかなっているといえるでしょう。
年をとればとるほど、若いころに比べて消化吸収力が落ちていきます。
なので、しっかり食べていたとしてもその栄養を活用しきれない可能性が高く、
体の機能低下などともあいまって、栄養不足が体の状態にあらわれやすくなります。
特にたんぱく質は、体のあらゆる組織を作るのに欠かせない栄養素ですが、
年をとるほど量を食べられなくなり、また消化吸収率が低下しやすくなるため不足しがちになるんですよね。
たんぱく質が不足しがちになると、例えば筋肉が落ちやすくなったり肌の弾力が低下したり、
髪が細くなったり抜け毛が増えたり..etc..。
様々なところに影響が出やすくなります。
納豆を食べるだけで体に不足した栄養をすべて補えるわけではありませんが、
納豆のたんぱく質は消化吸収されやすいぶん、摂取した栄養素を有効活用しやすいんです。
栄養不足(カロリーではなく質的な)を改善することは、健康的な髪が育つのにも貢献してくれるでしょう。
また納豆菌によって腸内環境を整えることで、体の調子を上向きにする効果も期待できるはず。
髪だけに良いというよりは、体の健康にもよい食べ物だといえますね。
大豆イソフラボンが豊富に含まれる
納豆は大豆から作られます。
大豆には、大豆イソフラボンと呼ばれる女性ホルモン様作用を持つとされる成分が含まれており、
納豆を定期的に食べることで、ホルモンバランスの乱れが原因で起こりやすい薄毛に何らかの効果が期待できるかもしれません。
大豆イソフラボンは、女性ホルモンであるエストロゲンと構造が似ており、
体内でエストロゲンと同様の働きをするといわれています。
エストロゲンには主に…
・髪の成長促進
・血流を促進
・男性ホルモンであるテストステロンの分泌抑制
上記のような働きがあるため、それと同様の構造を持つ大豆イソフラボンを定期的に摂取することは、
髪の健康を保つことにも繋がると考えられます。
イソフラボンはサプリメントとしても提供されているため、
そういったものを利用するのも手ですが、食べ物からでも比較的摂取しやすいのですよね。
例えば、納豆1パック(50g)を食べることで30mg強の大豆イソフラボンを摂取できます。
大豆イソフラボンの摂取目安は、おおよそ1日40~50mg程度とされており、
納豆のほかにも大豆製品を少量加えることで、簡単に1日の摂取目安量を達成できるんです。
大豆イソフラボンを摂取したからといって、必ず薄毛が改善されるわけではありませんが、
薄毛対策のひとつとして利用するのは悪くないでしょう。
イソフラボンを摂るなら、納豆じゃなく大豆を食べても良いのでは?
納豆には大豆イソフラボンが含まれているから、ホルモンバランスの影響による薄毛の対策に向いていると述べました。
が、それなら納豆じゃなく大豆そのものを調理して食べればよいのでは?と思われた方もいるかもしれません。
たしかに、大豆そのものにもイソフラボンは含まれていますし、植物性のたんぱく質も豊富。なので大豆そのものが好きなのであれば、そうしても良いでしょう。
ただ、納豆って納豆菌による発酵でたんぱく質が分解されているため、普通の大豆よりも消化しやすくなっているんです。
消化しやすいということは内蔵への負担が小さく、また吸収されて体内で活用されやすいということ。同じ量の大豆と納豆を食べるなら、納豆の方が様々な面で無駄がないんですね。
それに普通の大豆を食べるよりも、納豆を食べる方が楽です。
安いこと、またご飯にもよくあいますし、他の食材とも相性がよく毎日食べても飽きません。
納豆が嫌いで食べるのが苦痛だというのなら、代りに他の大豆製品を食べるのもありかもしれませんが、
そうではないのなら納豆の方が続けやすいはずです。
納豆を食べるとハゲるという噂もあるけど…
納豆が髪に良いと言われるかたわら、ハゲるという噂もあるようです。
髪のために納豆を食べようとしているのに、ハゲるかもしれないなんて聞いたら食べるのを躊躇してしまいますよね。
すでに育毛のためにせっせと食べている方にしてみると、まさに青天の霹靂ともいえる衝撃的な事実かもしれません。
一体なぜそのような事がいわれているのかというと、それは多分、納豆にセレンというミネラルが含まれているからでしょう。
以前アメリカで、セレンが高濃度に含有されたサプリメントの摂取が原因で、脱毛をはじめとする様々な健康被害が起きたという報告がありました。
その報告から、セレン=脱毛というイメージがついて一人歩きしてしまっているのだと思われます。
ただ、健康被害が起きたとされるサプリメントには、耐容上限量(これ以上摂取すると健康被害が発生するリスクがある、とされる量)をはるかに上回るセレンが配合されていました。
通常、成人男性のセレンの耐容上限量は1日400~460マイクログラムとされていますが、その数値を余裕で超えるセレンが配合されていたのです。
一方で、納豆1パックに含まれるセレンの量は、7~8マイクログラムと微量であるため、
納豆が脱毛の原因になってしまうことはまずないでしょう。
というより、セレン自体は髪の健康には必要なミネラルであるため、適量に摂る分には悪いものではありません。
安心して納豆を食べましょう。
納豆だけじゃダメ!髪に必要な栄養について考える
納豆が薄毛対策に良いといわれる理由については、これまでにあげた通りですが、
だからといって納豆ばかり食べていればよいわけではありません。
納豆だけで十分なたんぱく質を補給することは難しいため、納豆以外のたんぱく質食材も十分に摂る必要があるでしょう。
またたんぱく質のほかにも、たんぱく質の代謝に欠かせない亜鉛やビタミンB群をはじめとするミネラルやビタミンが必要です。
サプリメントを使うと髪に必要な栄養を摂りやすい
薄毛対策のための栄養に関しては、バランスの良い食事を…とよくいわれます。
確かにバランスの良い食事は大切だとは思いますが、それで十分な栄養が摂れるとは限りませんし、
いつもいつもきちんと食事に手をかけられるとは限りません。
なので、サプリメントを組み合わせることも視野に入れてみましょう。
健康な髪のための目的別サプリメントって結構たくさんあるのですが、例えば以下のような、複合的に栄養素を補給できるサプリメントがおすすめです。
含まれる栄養素に関しては、各製品ページをご覧いただきたいのですが、いずれも健康な髪に必要な栄養成分がバランスよく配合されています。
利用者の口コミでは髪だけじゃなく、肌や爪にも良い影響を感じた、という声が多いようです。
上記のような栄養素を食事でバランスよくとるのは正直難しいですし、食材のコストもバカにならない事を考えると、
サプリメントの活用は効率が良いはずです。
もちろん食事でも、納豆をはじめとするたんぱく質や野菜などをしっかり食べるようにして下さいね。
血行をよくして効果アップを狙う
いくら髪に良いといわれる栄養を摂ったとしても、血行が悪いと頭皮に栄養を行き渡らせることができず、栄養摂取の効果も半減してしまいます。
それくらい…と思われる方もおられるかもしれませんが、そもそも栄養不足で髪がやせたり抜け毛が増えた人の場合、
頭皮の血行も悪くなっていることがほとんど。
まあ普通に考えて当然ですよね。
血行が悪くなると必要な場所に栄養が届きにくくなるのですから、その影響は決して小さくはありません。
納豆をたべて必要な栄養素をしっかりと摂るように心がけるのなら、同時に血行をよくするような工夫もとりいれましょう。
例えば、頭皮のマッサージを定期的に行ったり、入浴で体を温めるなど、
直接的に血行をよくするような習慣をとりいれるのも良いですし、軽い筋トレもおすすめ。
しっかりとたんぱく質を摂取して筋トレをおこなえば、筋肉量が増えやすくなります。
筋肉が増えれば、それだけ体内で熱が産生されやすくなり、結果的に血行が良くなるんですよね。
ちなみに、筋トレというとハードなトレーニングを想像してしまって受けつけない…なんて人もいるかもしれませんが、
例えば全く運動をしない方ならまずはスクワットをしてみるとか、軽めのトレーニングでも筋肉は増やせます。
ある程度運動に慣れたら、増やした筋肉を維持できるよう、定期的にトレーニングで負荷をかけるようにすると良いでしょう。
筋肉が増えると血行が良くなって体が冷えにくくなりますし、
様々な部分に栄養が行き渡りやすくなるため、疲れにくくなります。
髪や肌にも、良い影響が期待できるはずです。
結論:薄毛対策に納豆を加えるのは有効
納豆を食べるだけで薄毛が解消される…なんて都合の良いことはありませんが、薄毛対策を考える場合に、その対策の1つとして食生活に納豆を加えるのは悪くはありません。
先にも述べたとおり、本気で薄毛予防や改善に取り組むのなら納豆を摂るだけではなく、血流の改善や頭皮にダメージを与えにくいヘアケアを心がけるようにしましょう。