私自身をはじめ、大抵の日本人は納豆好きではないかと思うのですが、なかにはあの独特な粘りや特有の風味が苦手な方もいるはず。
しかし健康のために摂取したい。
そんな方にオススメなのが、納豆のお菓子です。
スナックタイプの納豆なら、納豆ならではのねばねばを気にせず、普通のお菓子感覚で食べられます。
お菓子とはいえ、加工の仕方によっては納豆特有の成分である「ナットウキナーゼ」もしっかり摂取できるんですよね。
今回は、ナットウキナーゼが摂取できる納豆のお菓子についてお話しいたします。
ナットウキナーゼって何?
ナットウキナーゼとは、納豆のネバネバに含まれるタンパク質分解酵素の名称です。納豆菌とも呼ばれますね。
主に血液中の血栓の成分であるフィブリンに働きかけて溶解する作用や、
血栓溶解酵素の活性化を増強させる作用、また腸内で乳酸菌などの有用菌を増殖させる働きも期待できるなど、
近年では健康食品としても注目されています。
安くて体に良くておいしくて、冷蔵庫から出してすぐ食べられるとあっては、食生活に取りいれない手はありませんよね。
ただ先にも述べたとおり、納豆特有のネバネバやにおいが苦手という方もいるはず。
そんな方におすすめなのが納豆の加工菓子ですが、ナットウキナーゼを摂取しようと考えているのなら、
菌が死滅せずに残っている製品を選ぶ必要があります。
ナットウキナーゼは熱に弱い
ナットウキナーゼは熱に弱く、高温で加工すると死滅してしまいます。
およそ摂氏160度以上の熱か、そこまでの温度ではなくとも高熱に長時間さらされると完全に死滅してしまうんです。
納豆のお菓子も加工方法によっては、ナットウキナーゼが残っていないかもしれません。
ナットウキナーゼが残っていなかったとしても、納豆はたんぱく質源としては優秀な食材ですが、
どうせ食べるのなら体により良いものを食べたいですよね。
お菓子でナットウキナーゼを摂りたいのなら、高熱での加工を行っていない製品を選ぶようにしましょう。
ナットウキナーゼが摂れる納豆のお菓子を選ぶコツ
納豆のお菓子と一口にいっても、さまざまなタイプの商品が存在します。
例えば納豆を油で揚げたものや高温乾燥させたもの、昔ながらの干し納豆や、フリーズドライ加工を施した納豆..etc..。
この中で、油で揚げたものや高温乾燥させたものはナットウキナーゼが死滅している可能性が高いため、
ナットウキナーゼを摂取する目的には向きません。
一方で時間をかけて干したものや、フリーズドライ加工の製品はナットウキナーゼが生きている可能性が高いため、
おすすめです。
【おすすめできる納豆のお菓子】
・天日干しなど低温乾燥したもの
・フリーズドライ
【おすすめできない納豆のお菓子】
・高温乾燥したもの
・焼く、揚げるなどの高温加工を施したもの
「生きたナットウキナーゼが摂取できる」ということ自体が商品の売りになるため、
製品によってはパッケージにそう書かれていることもあります。
購入時にチェックしてみましょう。
ナットウキナーゼが摂取できるお菓子のおすすめは?
生きたナットウキナーゼが摂取できる納豆のお菓子をご紹介します。
納豆好きな方におすすめなのはもちろん、お菓子としても普通に美味しいので、納豆が苦手な方にも食べやすいはずです。
小腹がすいた時や、味付けの仕方によってはお酒のおつまみにもいけるため、
旅行時の携帯用や非常食として常備しておくと便利ですよ。
いつでもどこでも食べやすい、サクサクとした納豆のお菓子です。フリーズドライ加工で、納豆菌が生きています。
納豆のお菓子としては安い方だと思いますが、1袋の量が少ないです。あっという間に食べてしまうので、買うのならまとめ買いがおすすめ。
JAL機内でも出されることがあるという、ドライなっとう。
味には複数のバリエーションが提供されていますが、梅が一番おいしいと思うので、梅を掲載してみました。
梅と納豆ってとてもよくあうんですよね。
この商品、一応揚げ菓子ではあるのですが、
「減圧フライ工法」という低温・短時間で揚げる方法が採用されているため、納豆菌が死滅していません。
少量ずつ小分けされているので、小腹がすいたときや、携帯したい場合にも便利です。
こちらは納豆嫌いさんにはおすすめできませんが、納豆が好きでいつでも常備しておきたい、なんて方には超おすすめの製品です。
いわゆるフリーズドライの納豆で、水を吸わせると粘り気のある納豆に戻ります。
味がつけられていないため、他の食材と和えるのにも向いていますし、
お味噌汁やラーメンなどに加えると、スープがトロッとしてとてもおいしいですよ。
以上、おすすめの納豆のお菓子でした。
ドライタイプは賞味期限が長いところも便利なんですよね。
非常食として常備しておくと、重宝するかもしれません。
甘納豆…でナットウキナーゼは摂れる?
ここまで、ナットウキナーゼが摂れるお菓子をご紹介してきましたが、
納豆のお菓子ってお酒のつまみっぽい味付けがされたものが多いのですよね。
中には塩辛いお菓子よりも甘いお菓子が好き、甘党向けの納豆のお菓子はないの?なんて方もおられるかもしれません。
そこで考え付くのが「甘納豆」です。
というか納豆好きな方なら、誰しも一度くらいは考えたことがあるのではないでしょうか。甘納豆が一体なにであるのかを…。
見てのとおり、甘納豆という名称には「納豆」という名前が付いていますが、
実際に食べてみると単なる甘い豆で、納豆という感じは全くしません。
甘納豆というからには、納豆と何らかの関連性があるのではないかと考えてしまいますが、
甘納豆には納豆特有の粘りがありませんし、納豆の味も全くしないのですよね。
甘納豆とは、一体何者なんでしょう?
甘納豆でナットウキナーゼは摂れないのでしょうか?
甘納豆とは
甘納豆とは、小豆やソラマメ、インゲン豆などの豆類を砂糖で煮詰め、さらに砂糖をまぶした和菓子の1種です。
一方で納豆は、大豆を納豆菌で発酵させた発酵食品です。
甘納豆と納豆は、豆という共通点がありはするものの、作り方は全く違うんですね。
しかし納豆と無関係であるのならなぜ、甘納豆と呼ばれているのでしょうか?
甘納豆と納豆の関係は?
納豆学会によると、遠い昔、和菓子屋の3代目である「栄太楼」さんという方が最初に甘納豆を開発したそうですが、その頃は甘納豆ではなく「甘名納糖(あまななとう)」と呼ばれていたそうです。
それが、後々に名前が省略され、甘納豆と呼ばれるようになったのだとか。正式な名称は「甘名納糖」なんですね。
そんなわけで基本的に豆が材料であるとか、保存が利くという以外に、甘納豆と納豆に共通する点は一切ありません。
当然、甘納豆には納豆菌が使われていないため、食べてもナットウキナーゼは摂れません。
最近は変わった甘納豆が売られている
豆を甘く加工したものが定番の甘納豆ですが、最近はちょっと変わった甘納豆も数多く販売されています。
例えば豆ではなく、さつまいもやくるみを使用した甘納豆や、中には塩トマトを使用した甘納豆というものも存在します。
栗はまだ許せる感じがするものの、トマトを使ったものはもはや甘納豆ではないようにも感じてしまうのですが、
食べてみるとこれが結構美味しかったりするのですよね。
これら甘納豆、当然ながらナットウキナーゼは摂れませんが、
甘くすることで保存性を高めているため、常温でも長持ちします。
甘いものが好きな方は、是非試してみてください。
沢山食べられるものではありませんが、非常時のおやつとして常備しておくのも悪くないですよ。