日々、美容や健康にコストをかけている人は多いと思います。
特にある程度の年齢になると、高い化粧品を使ってみたり、
健康維持のために運動したりサプリメントなどにお金をかけているという人は少なくないのではないでしょうか。
でも、コストをかけるにも限界がありますよね。
そんな方に知っておいてほしいのが、HSP(ヒートショックプロテイン)の存在。
HSP(ヒートショックプロテイン)とは、体内で生産されるたんぱく質の1種です。
このHSP(ヒートショックプロテイン)が体内で増えると、免疫細胞のはたらきが強化されて免疫力がアップしたり、代謝が活性化することによって美肌や疲労回復効果が期待できるんです。
今回は、そんなHSP(ヒートショックプロテイン)を増やす方法について解説したいと思います。
HSP(ヒートショックプロテイン)って何?
まずは、HSP(ヒートショックプロテイン)について簡単に解説しておきます。
HSP(ヒートショックプロテイン)とは
冒頭でも述べたように、HSP(ヒートショックプロテイン)とは体内に存在するたんぱく質の一種です。
別名「ストレスたんぱく質(Stress Protein)」とも呼ばれるように、人体の細胞がストレスにさらされた時に作られるたんぱく質で、
細胞内にある傷ついたたんぱく質を保護し、修復する役割を持ちます。
細胞の修復のほかにも代謝を活性化させたり、疲労回復や免疫力アップ効果、また美容面にも大きなメリットがあるんですよね。
このように美しい肌や健康な体を保つためには欠かせないたんぱく質ですが、このHSPの生産力は老化と共に低下します。
HSPが減少すると体の修復に時間がかかるようになり、また老化を早めるともいわれており、
HSPの生産を活性化させて増加させることは、すなわち老化を遅らせることに他ならないことだといえるでしょう。
HSP(ヒートショックプロテイン)はストレスで増加する
HSPは、主には精神的・物理的なストレスによって増加します。
なのでストレスを与えればHSPを増やせるわけですが、そういわれてもどうすればよいの?って感じですよね。
ヒートショックプロテインという名前の通り、HSPは熱ストレスにさらされた場合に効率よく活性化させることができます。
簡単にいうと、体温をあげることです。
体温をあげるなんて、風邪を引いたときのように熱を出さなくてはいけないのか…?と難しそうに思えてしまうかもしれませんが、難しくありません。
日々の入浴時間を利用すれば、簡単にHSPを活性化させることができます。
また運動などでもHSPを増やすことが可能です。
湯治(とうじ)と呼ばれる療養法がありますよね。
病気治療を目的に温泉宿などに滞在し、頻繁に入浴することを意味する言葉ですが、これはまさしくHSPを利用したものだといえるのではないでしょうか。
HSPを増やして免疫力や代謝をアップさせることで、体の回復を早めることを狙った行為だと思われます。
HSPを増やすのにてっとり早いのは入浴
入浴や運動を行うことで体に熱ストレスを与えれば、体内のHSPは増加します。
とはいえ、体温をあげることが目的ですから、単に入浴や運動を実践すればよいというわけではありません。
入浴であれば体温をあげられるくらいのお湯につかる必要がありますし、運動にしても汗を軽くかくくらいの運動を行う必要があります。
汗をかくくらいの運動って大変ですよね?
運動のための時間も場所も必要となるため、環境によっては難しいこともあります。
しかし、お風呂で湯船につかるくらいなら誰でも簡単にできます。
もともと運動をする習慣がある方ならばともかく、そうではないのなら、HSPを増やすには入浴が一番手軽だといえるでしょう。
HSPを増やすための入浴の仕方について
HSPを増やすための入浴の仕方について解説します。
HSP関係なく、すでにやっているよという方もいるかもしれません。
まず水分補給
体温が上がるくらいのお湯につかると、多量の汗が出ます。
汗がたくさん出ているように感じなくても、入浴では結構な量の水分が失われるのですよね。
脱水を防ぐためにも、入浴前にコップ1杯分くらいの水分を補給しておいてください。
40~42度のお湯につかる
湯船に40~42度程度のお湯をはり、10分~20分程度つかるようにします。
できれば肩までつかるのが理想ですが、半身浴でもOK。
半身浴の場合は体温の上昇が緩やかであるため、さらに10分ほど長めにつかることと、お湯が冷めないように気をつけてください。
ちなみに私は湯船につかるよりも、お風呂についているサウナ機能を利用することの方が多いです。
15分ほどつけていれば、大量の汗がふきだしてくるくらい体温が上昇します。
湯船につかるのでもサウナでも、汗をかくくらい体が温まればOKです。
入浴後は体を冷やさないようにする
お風呂から上がった後は、水分を補給し、体をできるだけ冷やさないようにしましょう。
ちなみに、HSPについて説明している中には「入浴後、毛布で体を保温する」などといったものも見かけますが、
よほどの冷え性でない限りはそこまでする必要はないと思います。
実際、私は特に何もしていません。
そもそも汗かきなので、入浴後に保温なんて耐えられません。
夏場だと入浴後にクーラーの下で涼んだりしていますが、それでもHSPの恩恵は十分に受けられていると思います。
まあでも、できるだけ体は冷やさないようにした方が良いでしょう。
週に2~3回でOK
入浴によって増えたHSPは、入浴してから大体2日後にピークとなり、その後減少していきます。
ということは、2~3日置きに入浴で体温をあげるようにすると、体内のHSPを一定レベルに保つことができるということです。
HSPの効果を維持したい方は、週に2~3回は湯船でゆっくり入浴するようにしましょう。
入浴剤を使うのがおすすめ
入浴するとき、入浴剤を湯船に入れてみてください。
入浴剤の配合成分による血行を促進させる作用によって、体を芯まで温めることができます。
例えば炭酸ナトリウムを含む発砲するタイプの入浴剤や、
硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウムなどのミネラルを含む入浴剤も体を温めるのに向いています。
あともともと乾燥しやすい方は、保湿成分を配合した入浴剤がおすすめ。
熱いお湯って、肌に存在するセラミドをはじめとする保湿成分を溶かして流してしまうため、肌を乾燥させてしまいやすいんです。
乾燥肌の方の場合、熱いお湯につかることで肌を乾燥させて荒らしてしまう可能性があるため、保湿成分配合の入浴剤で潤いを追加しましょう。
例えば以下のような入浴剤がおすすめです。
ミネラルを豊富に含む、ヒマラヤ岩塩のバスソルト。
岩塩の成分によって熱伝導性をアップさせるため、体が芯まであたたまります。
私も湯船につかる時にはバスソルトをよく使用しますが、
短時間の入浴でも汗が大量に出て、入浴後もなかなか体の熱が冷めないんですよね。
冷え性さんにもおすすめ。
写真の商品は少量の使用でOKなこと、またお値段もお手頃でコスパがとても良いです。
よもぎとブラック岩塩、ラベンダーを使用した女性におすすめの入浴剤です。
よもぎは、昔からよもぎ蒸しなどにも使われるように、婦人科系の改善などに良いといわれる薬草です。
そんなよもぎと、バスソルトとして人気のブラック岩塩をミックスしています。
ブラック岩塩に含まれる成分によって、水道水に含まれる塩素を和らげる作用もあるため、
お湯で肌がピリピリしてしまう人にも向いています。
保湿成分、天然の植物成分を配合した、ベビー用薬用入浴剤。
ベビー用とありますが肌が敏感な方、乾燥肌の方にも使えます。
ヨモギエキスをはじめ、オウゴンエキス、オウバクエキス、シャクヤクエキスなど、
かさつきに向く成分を多数配合。
無香料、天然色素使用、防腐剤は無添加。
有効成分を一定以上配合した医薬部外品であるため、保湿などのしっかりとした効果を求める方に向いています。
入浴剤としては、エプソムソルトもおすすめですね。
エプソムソルトは海外でも人気の高い、ミネラル成分の入浴剤です。
ソルトとありますが塩ではなく、硫酸マグネシウムと呼ばれるミネラルの1種が主成分となっています。
体を芯から温めてくれるため、冷え性さんにも向いているのですよね。
短時間の入浴でも、汗がびっくりするくらいたくさん出ますよ。
血圧が高い方や高齢の方は注意
体温が上がるくらい入浴…と述べましたが、血圧が高い方や高齢の方、体調が思わしくない方は注意が必要です。
無理に熱い湯船につかることで思わぬ事故につながる恐れもあるため、半身浴でゆっくり行うといった工夫をしてください。
心配な方は、医師に相談してから実践すると良いでしょう。
HSPが美肌に効果があるというのは本当?
画期的なものであるかのように思われるHSPですが、本当に言われているような効果はあるのでしょうか?
肌には効果てきめん(だと感じる)
あくまでも私が感じていることであり、全ての方に当てはまるかどうかはわかりませんが、肌がきれいになるというのは本当だと思います。
あくまでもイメージです
具体的には、入浴で体温をあげた翌日から2日目くらいまでは、肌がしっとりとして顔色がよくなり、ハリもでるんですよね。
これは思い込みとか勘違いではありません。
私はもともと、体重の割に頬の肉づきは良い方なのですが、その部分にハリが出てふっくらとするので顔が若返ったように見えるんです。
昔は、入浴後に肌がきれいになるのは汗をかくからだと思いこんでいましたが、HSPのおかげだったんだなあと今は思います。
ちなみに20代くらいの若い方は、もともと肌がきれいなこととHSPの生産が多いので、効果を実感しにくいかもしれません。
私自身は、入浴に時間がかかるという理由から(15分程度ではあっても)ついついサボってしまいがちなんですが、
きちんと続けられれば、高い化粧品を使い続けるのと同じくらいのインパクトはあるのではないでしょうか。
年齢肌が気になる方には特におすすめの美容法ですね。
冷えやすい人、ダイエット中の人にも
HSPには、代謝を活性化させる効果があるといわれています。
代謝を活性化させるということは内臓の働きが良くなるということであり、
体温が低く冷えやすい人の冷え改善をはじめ、代謝が悪く太りやすい人のダイエットにも効果的だといえます。
特に若いころは太っていなかったのに、年齢とともになぜか体重がじわじわ増えてきた…なんて方は、
代謝が悪くなることによって太りやすくなっている可能性大です。
HSPを増やす入浴は、効率の良いダイエットのサポートになるでしょう。
まとめ
・週に2~3回湯船につかって体を温める
・お湯の温度は40~42度くらい、10~20分くらいつかる
・入浴後、体を冷やさないようにする
普段、私のようにシャワーだけで済ませることが多い方にとっては、湯船にゆっくりつかるのは若干手間に感じるかもしれません。
ですが、コストをかけずに簡単に行える健康法・美容法としては、なかなか優秀な方法なのではないでしょうか。
実践することによるメリットはあってもデメリットは見当たらないため、騙されたと思って試してみてください。