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実はデメリットも多い玄米食 健康イメージに惑わされないようにしよう



体のために玄米を食べはじめた…なんて方もいるように、玄米には健康に良い食べものというイメージがあります。

実際、玄米には白米にはほとんど残っていないビタミンやミネラル、食物繊維が含まれており、 加えてGI値(※)も白米に比べると低め。

玄米が持つ体に良いというイメージは、あながち間違っていないといえるでしょう。

※グリセミック・インデックス値…食品ごとの食後血糖値の上昇度の目安となる値。 最大値を100として、値が小さくなるほど血糖値が上昇しづらいことの指標となる。



ただ、玄米って個人の体質によってはあわない場合もあります。

特に胃腸が弱い人や貧血気味の方にはマイナス面が大きいため、体に良さそうだからと無理に食べるものではありません。

体に良かれと思って食べていたものが体に負担となっていたとしたら、結構…いやかなりショックではないでしょうか?

今回は、玄米を食べることのマイナス面についてお話ししたいと思います。





そもそも、なぜ玄米が体に良いといわれるのか

玄米と白米は形こそ違えど、もとは同じ食べものです。
なのになぜ、玄米の方が体に良いといわれるのでしょうか?

主な理由をまとめてみました。



胚芽やぬかによるビタミン・ミネラルが摂れる

玄米とは、収穫後のお米の一番外側にあたる「もみがら」を取り除いた状態をさします。

一方で白米とは精米をおこなうことで、玄米から胚芽やぬか層(玄米を覆っている層)を完全に削りとった状態のお米です。



よく分づき米とか、胚芽米などと呼ばれるのは、玄米と白米の中間にあたる状態のお米で、 胚芽やぬか層を削る割合に応じて3分・5分・7分づき米などといわれます。



この胚芽やぬか層には、実はビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。

白米は、その栄養豊富な胚芽やぬかがほとんど残っていないため、それらの栄養の摂取は期待できませんが、 胚芽やぬかを取りのぞいていない玄米は、お米ならではの栄養素がまるごと残っています

例えば、体の代謝に欠かせないビタミンB群をはじめ、ビタミンE、食物繊維、 またカリウムやマグネシウム、鉄、亜鉛といった健康に欠かせないミネラル類も白米に比べると多く含まれているんです。

いつも食べている主食でさまざまな栄養がとれるのって、なんだかちょっとお得な感じがしますよね。




白米に比べて血糖値を急上昇させづらい



玄米は白米に比べるとGI値が低いです。

GI(グリセミック・インデックス)値とは、ある食材を摂取したときの 食後血糖値の上昇度の目安となる値で、最大値を100として各食材のGI値が設けられています。

GI値が高いほど、血糖値を急速に上昇させやすいんです。

一般的に、GI値が70以上なら高GI食品、また56~69の間にあてはまる場合は中GI食品、 55以下の食品を低GI食品と呼びます。

白米はGI値84で、高GI食品です。
食物繊維など、消化に時間がかかる成分が取り除かれている分、消化吸収がはやく血糖値をあげやすいのです。

一方で、玄米はGI値が56と低く、低~中GIの食品だといえます。
玄米は白米に比べて消化しづらい分、吸収が緩やかになるために血糖値を急上昇させにくいんです。

しかし、血糖値の上昇が緩やかだと何が良いのでしょう?




血糖値とは、血液中のブドウ糖の量を示す値です。
食べものを摂取すると血糖値が上がりますが、血糖が高い状態は血管に負担がかかります。

例えば動脈硬化の原因となったり、ほかにも様々な病気が起こりやすくなるため、 人の体は血糖値が上昇すると、すい臓からインスリンと呼ばれるホルモンを分泌して血糖値を下げようとするんです。

GI値が高い食べものは、糖の消化吸収が早いために血糖を急上昇させやすく、速やかに血糖値を下げようとたくさんのインスリンが分泌されます。

以下をご覧ください。


【高GI食品を食べると…】

白米や砂糖などの高GI食品を食べる

血糖値が急上昇する

急上昇した血糖値をさげるために、インスリンがたくさん分泌される

たくさん分泌されたインスリンによって、血糖値が急激に下がる

血糖値が急に下がると強い空腹を感じやすくなる

空腹より甘いものが欲しくなったり、食事をドカ食いしやすくなる

血糖値が急上昇…

高GI食品を常食している場合、食べるたびに血糖値が急上昇するため、そのたびにインスリンをたくさん分泌する必要がでてきます。

インスリンをたくさん分泌しなくてはならない状況は、すい臓に負担がかかります。 繰り返しているとすい臓が疲弊してしまい、糖尿病の発症リスクが高まる恐れもあります。




低GI食品も血糖値をあげないわけではありませんが、消化吸収に時間がかかるぶん血液内の糖の増加は遅く、血糖値の上昇は緩やか。

血糖値の上昇が緩やかだと、すい臓のインスリン分泌量も少なくて済むため、高GI食品を食べた時に比べると負担は小さくなります。

インスリンがたくさん分泌されると血糖値が急激にさがるため、空腹感を感じやすくなりますが、 低GI食品ではインスリンの影響が小さい分、空腹感を感じにくいというメリットもあります。




もちろん、白米が高GIだから食べてはいけないと言っているわけではありません。

食べものの吸収のされやすさは一緒に食べた食材や食べる量でも変わってくるため、 食べ方を工夫することが肝心なのはいうまでもないでしょう。




便秘予防や改善に役立つ



玄米には白米にはない食物繊維が豊富に含まれているため、 食物繊維不足による便秘を予防したり、改善に一役買うことが期待できます。

炊いた白米100gに含まれる食物繊維が0.3gであるのにたいし、 玄米には1.4gと約5倍もの食物繊維が含まれています。

日本人の食事摂取基準(厚生労働省/2015年版)によると、 18~69歳の女性で1日18g以上、男性で1日20g以上の食物繊維の摂取が望ましいとされており、 それに比べると玄米に含まれる食物繊維は微量です。

ただ、1日に3食玄米を食べるとするのなら、不足気味の食物繊維くらいは補えるはず。

実際、玄米を食べて便通が良くなったという声を聞くことはありますから、 食物繊維の摂取が不足がちな方が玄米を食べることは、腸の健康面においてメリットが大きいといえるでしょう。




ここで取りあげた以外にも、がんなどの病気予防が期待できるといわれたり、 ビタミンEによる抗酸化作用によって、美容面にポジティブな効果が期待できるともいわれることがあるようですが、 そのあたりについては言いすぎではないかと思っています。

玄米にビタミンEが含まれているとはいっても、含まれている量と日々の消費量を考えると、摂取できる量は大したことありませんし。

まあでも、体に良さそうな成分をたくさん含んだ食べものだということには、間違いがなさそうです。





玄米を食べることのデメリットとは

多くのメリットを持つ玄米ですが、デメリットも少なくはありません。
個人の体質によってはメリットよりもデメリットの方が大きく、玄米の常食は避けた方が良い人もいます。

以下、主なデメリットについてまとめてみました。



消化吸収しづらい



玄米には、白米よりも食物繊維がたくさん含まれています。

食物繊維には水に溶けない不溶性食物繊維と、水に溶ける水溶性食物繊維の2種があり、 玄米に多く含まれているのは不溶性食物繊維の方です。


【玄米100g(乾燥)に含まれる食物繊維】
総食物繊維 : 3g
不溶性 : 2.3g
水溶性 : 0.7g

不溶性食物繊維は腸の中で便のかさ増しをしてくれるため、 適度な量を摂取することで便秘解消に一役買ったり、腸内にある有害物質を排出する働きも期待できます。

ただその一方で、不溶性食物繊維は分解できないため、 腸の働きが弱かったり過敏になっている場合、繊維の刺激によって便秘になってしまったり、 腹痛や下痢の原因にもなりかねません。

いかにも食物繊維という食べものをたくさん食べて便秘になる人は、 玄米で便秘になる可能性が高いですし、食べものの刺激でお腹を壊しやすい人は、 やはり玄米でもお腹を壊しやすくなる可能性があります。

便秘に良いといわれる玄米ですが、体質によっては全く逆の結果になる可能性もあるんですね。




白米よりも残留農薬が多い

前にも説明しましたが、玄米は収穫後のお米の外側にある「もみがら」を除いた状態です。

白米のように胚芽やぬか層を取り除いていないぶん、沢山の栄養素が残っていますが、 栄養素のような良いものだけではなく、実は体に悪いものも残っているんですよね。



そのお米がどのようにして栽培されたかにもよりますが、 特に農薬などの成分は、お米の外側の「もみがら」やぬかに溜まりやすい性質があります。

もみがらを食べることはありませんが、ぬかは玄米の一部です。

その「ぬか」に農薬が残留していたとしたら、玄米を食べることで多くの農薬を定期的に体内へとりいれることになってしまいます。



玄米に否定的な意見のひとつとして、残留農薬の危険性がある玄米よりも白米の方が良いというのがありますが、あながち間違いではありません。

ただしそれは、農薬を使って育てられたお米の場合です。

無農薬栽培の玄米であれば、少なくとも残留農薬の心配はないため、 健康のために玄米を食べるのなら、無農薬で育てられたお米を買って食べるようにしましょう。

難点は、無農薬のお米ってそうではないお米に比べるとやや価格が高く、買い続けるとなるとコストがかかるということ。

高コストでも玄米にそれだけの価値があると思えるのなら、続ける意味もあるのかもしれませんが、 家族が多いなどの理由で難しい場合や、コストをかけてまで玄米を続けるのはちょっと…なんて方もおられるかもしれません。




フィチン酸によってミネラルが排出されてしまう



玄米には、フィチンと呼ばれる成分が含まれています。

フィチンとはぬかに含まれる成分のひとつで、ぬか内ではミネラルと結合した形で存在していますが、 玄米を食べることによって胃に入ると、ミネラルが遊離してフィチン酸へと変化します。

フィチンの状態ではミネラルと結合することで安定した状態でしたが、 フィチン酸となることで構造が不安定になり、他のミネラルと結合しやすい状態になります。

この「他のミネラルと結合しやすい」状態がよくもあり、悪くもあるんです。



よく、玄米にはデトックス効果があるといわれますが、 それはフィチン酸のキレート(結合)作用によるもの。

フィチン酸とミネラルが結合する作用によって、体内の重金属を体外に排出する効果が期待できるのですが、 フィチン酸が必ずしも体に害となる重金属と結合するとは限りません。

体に必要なマグネシウムや亜鉛、鉄と結合する可能性もあるんです。

そのような作用から、玄米を食べるとフィチン酸によってミネラル不足になる、 玄米を食べるのは良くないなどといわれることがありました。



ただ、実際にはフィチン酸でミネラル不足になることはないという声もあります。

確かに、フィチン酸のキレート効果によってミネラルが排出されてしまうことはありますが、 排出されたとしても微量だといわれています。

ミネラル不足ではない人が、玄米をほどほどに食べ続けるぶんには心配する必要はあまりないといえるでしょう。

玄米を発芽させるとフィチン酸を無毒化できるため、フィチン酸の害が気になる場合は発芽玄米の状態で食べると良いかもしれません。



一方で、日ごろからミネラルがきちんと取れていない方、 また貧血のようなミネラル不足の症状がある方が玄米を常食するのは、ミネラル不足をより悪化させる恐れがあります。

玄米を食べるにしても常食するのではなく、嗜好品程度にとどめるのが無難だといえるでしょう。

あとフィチン酸には、抗凝固薬や抗血栓薬のような 血液凝固抑制薬と併用すると効果を強めてしまう場合があるため、注意が必要です。



補足として、今回玄米のみを取り上げていますが、玄米以外にもゴマや大豆などフィチン酸を含む食材は多く存在します。

大豆を元にしたみそや納豆のような食品に関しては、発酵過程でフィチン酸の大半が除去されているため、 玄米と同列に比較はできないのですが、玄米がNGだというのなら、他のフィチン酸を含む食材も食べ方によってはNGである可能性があります。

といっても、ひとつの食品を大量に常食し続けるってあまりないですよね。一般的な範囲での摂取なら問題はないでしょう。

玄米はともすれば1日3回、毎日食べ続ける可能性がある主食であるために、その他の食品よりも否定的な意見が多くなるのだと思います。





玄米が体にあわない人が、玄米を食べ続けるとどうなる?

健康的な食材といわれる玄米ですが、常食することによるデメリットは少なくはありません。



ただ全ての人にデメリットとなるかというとそうではなく、個人の体質によるところが大きいといえるでしょう。

もともと胃腸が強くて栄養状態の良い方が玄米を食べる分には、デメリットよりも得られるメリットの方が大きい可能性が高いです。

しかし胃腸が弱かったり、長年の貧血持ちであるなどミネラル不足がある場合、玄米のデメリットの方が強く出てしまう恐れがあります。


【玄米があわない場合に懸念される症状】
・腹痛が起きる
・便秘や下痢がひどくなる
・ミネラル不足の症状(貧血など)がひどくなる

玄米が合わない…という人の多くは、胃腸に症状が出やすい人だと思います。 症状がはっきり出るからこそ、合わないと分かるんですよね。

胃腸が弱い方はもともと消化吸収がスムーズに行われにくいため、玄米を食べ続けることでさらにお腹の状態を悪くしてしまうことがあります。

また、お腹の調子を崩すことによって栄養をしっかりと吸収できなくなれば、ビタミンやミネラル不足が悪化する恐れもあります。

貧血がある場合、さらに悪化させてしまうかもしれません。



実は私自身も胃腸があまり強くはないせいか、玄米を常食すると具合が悪くなりやすいです。

1食2食なら問題はないのですが、数日続くと腹痛を起こしたりお腹を下してしまうことが多いため、 玄米はやめにして分づき米を食べるようにしています。

お腹を下すと食べたものの栄養の多くが排出されてしまうため、健康どころかものすごく不健康なんですよね。



玄米が素晴らしい食べものであるかのようにいわれることがありますが、 玄米以外にも栄養豊富な食べものはあり、玄米を無理して食べる必要はありません。

そもそも、栄養豊富だとはいっても大半が糖質のかたまりには違いありませんから、せっせと食べるものでもないと思います。

主食の中では優秀な食材であるため、健康のために主食を玄米に変えるというのはありですが、 玄米を食べるようになってからお腹を壊しやすくなったとか、便秘がちになったなど、体に合わないような感じがするのなら中止しましょう。

もともと胃腸が弱い方は、最初からやめておいた方が無難です。
どうしても食べたいのなら玄米ではなく、胚芽米や分づき米をおすすめします。


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