歯のホワイトニングとは、歯を白くする施術のことを指します。
最近はエステでも歯のホワイトニングメニューが提供されており、
どこでも気軽に行えるもののように考えている方も少なくはありませんが、
実は歯のホワイトニングの施術は歯医者さんでしか行えません。
えっと思われるかもしれませんが、
歯科医師や歯科衛生士と呼ばれる方々以外が歯に触れるのは、実は違法なんです。
では、エステでのホワイトニングは違法にあたるのでしょうか?
実はエステなどで提供されているホワイトニングは、サロンのスタッフが行うのではなく、
自分で施術を行うような仕組みとなっており、一般的にはセルフホワイトニングと呼ばれています。
スタッフが、直接ホワイトニングの施術を行うのではないのです。
また使用する薬剤も、歯医者さんで利用するような濃度の高い過酸化水素は使わないため、
歯医者さんで施術してもらうほどのホワイトニング効果を得ることはできません。
そのかわり価格は安いのですが、思ったような効果が得られない可能性もあるのですよね。
では、最初からはっきりと効果があると思われる歯医者のホワイトニングを受けた方が良いのかというと、
そんなことはありません。
歯医者でのホワイトニングは高額ですから、できれば最終手段としたいもの。
今回は「歯を白くしたい」と考える場合に頭に入れておきたい、ホワイトニングの基礎知識について解説します。
場合によっては高いホワイトニングを行わずとも、自宅でのケアで歯を明るくできるかもしれません。
歯のホワイトニングにもいろいろある
歯のホワイトニングには、さまざまな施術方法があります。
その方法によっては、施術の仕方や期間、価格などが大きく変わってくるのですよね。
以下をご覧ください。
オフィスホワイトニング
歯科医院で、歯科医師や歯科衛生士によって行われる歯のホワイトニングを「オフィスホワイトニング」と呼びます。
薬剤と光を利用して歯を白くしていく施術方法で、一般的には歯のホワイトニングというとこの方法を指します。
個人差はありますが、1回の処置で確実に歯が白くなることを実感できるため、
急いでいる方、また短時間で確実に効果を得たいという方におすすめです。
ホームホワイトニング
ホームホワイトニングと呼ばれる方法は、
歯医者さんで作成したマウスピースを利用して自宅でホワイトニングを行います。
オフィスホワイトニングよりも濃度の低い薬剤を使ってホワイトニングを行うため、
かなり時間がかかるところが欠点ですが、最終的には自分好みの白さまで続けられるというメリットがあります。
また、オフィスホワイトニングよりも安くあがるため、コストをかけられない場合にもおすすめの方法です。
デュアルホワイトニング
デュアルホワイトニングとは、
歯科医院で行う「オフィスホワイトニング」と自宅で行う「ホームホワイトニング」とを組み合わせた方法です。
やや費用はかかるものの、歯が白くなるまでに時間がかからないこと、また白さを長持ちさせられるというメリットもあります。
歯のホワイトニングとクリーニングは異なるもの
ホワイトニングと混同されやすい施術に、クリーニングがあります。
汚れを落とすという点では似ているかもしれませんが、この2種は似て非なるものです。
歯のホワイトニング、クリーニングの違い
ホワイトニングは歯の表面ではなく、エナメル質内部にまで沈着してしまった着色汚れを白くすることができます。
歯の表面の汚れを落としても黄ばんだ感じがとれない歯や、
神経を取ることで黒っぽく変色してしまった歯も白くすることができるんです。
また、気をつければ1年くらいは施術直後の白さを保つことができるなど、効果が長続きしやすい点もホワイトニングのメリット。
歯にお金をかけられるのなら、悪くない施術方法だといえます。
一方でクリーニングとは、歯の表面に付着している汚れを掃除するための行為で、
ホワイトニングのように歯の内部汚れまでは取り除けません。
例えばたばこのヤニや、コーヒーやワインなどによる着色汚れを落としたり、歯石、歯垢を除去することはできますが、
歯の黄ばみが内部の汚れによるものの場合は、何度クリーニングを行ったとしても落ちません。
そういった汚れを落とすには、ホワイトニングを行う必要があります。
歯のホワイトニングは高価 一方でクリーニングは低価格
歯のホワイトニングを行う前に、まず薬剤が浸透しやすいようにクリーニングを行うことが多いため、
この2種がごっちゃになってしまいやすいのですが、先にも述べたようにこれら2つは別ものです。
施術方法の違いもありますが、価格差も非常に大きいんです。
例えば歯のホワイトニングは高価ですが、クリーニングは低価格でうけられることがほとんどなのですよね。
そして歯の黄ばみの原因によっては、クリーニングでも十分に落とせる可能性があります。
高額なホワイトニングを行わずとも、安価なクリーニングで歯の黄ばみを落とせるのならそれに越したことはありません。
ちなみにホワイトニングが高い一番の理由は、保険が使えないためです。
歯のホワイトニングと一口にいってもさまざまなタイプがありますが、いずれも保険適用の対象にはなりません。
実際の価格については、歯の本数あたりで計算するところや、
何十本まとめていくらと計算するところもあるなど医院によって大きく異なりますが、
大体40,000円~程度するところが多くみられます。
一方で、クリーニングは「歯周病の治療や予防」として保険を使える医院が多いため、
保険を使った場合だと数千円ほどで受けることができるんです。
歯の汚れが内側にまでしみこんでしまっている場合は、クリーニングでは役不足ですが、
歯の黄ばみが表面汚れからくるものなら安価なクリーニングでも十分だといえるでしょう。
クリーニングを行うことで歯の表面汚れを取りのぞけるだけではなく、
たまった歯石や歯垢もきれいに除去できるため、歯周病の予防にもつながります。
歯のクリーニングが自費診療となる可能性は?
歯のクリーニングは安価だと述べましたが、
それはあくまでも保険が適用された場合です。
単なる着色落としなど、病気の治療が目的ではないクリーニングは自費診療となるため、
1万~2万円近く支払わなくてはならない場合もあります。
実際には保険適用でクリーニングを行ってくれる歯科医院がほとんどですが、
まず最初に確認しておきましょう。
なお、保険適用でのクリーニングはあくまでも治療目的となるため、
建前上、歯のクリーニングだけではなく歯周病や虫歯の検診を受ける必要がでてきます。
しかしそういった検診を含めても、3000円~程度と安価なのですよね。
歯の健康を考えるとメリットは決して小さくはないため、
とりあえず歯の黄ばみが気になったらホワイトニングではなく、まずはクリーニングを考えてみてはどうかと思います。
ホワイトニングをうたった歯みがき粉やジェルの効果は?
よく、歯を白くできることをうたった歯磨き粉やジェルが売られていますよね?
実際に白くなったという声もたまにききますが、本当でしょうか?
基本的に、ホワイトニング効果をうたった歯みがき製品は、
歯の表面の汚れを取りのぞくクリーニング的な要素を備えたアイテムです。
コーヒーや紅茶の着色汚れを落とす成分が配合されていたり、研磨剤が配合されている製品もあります。
歯の表面汚れによって黄ばみなどが出ている場合は、
そういった歯みがきやジェルなどで汚れが落とせる場合もありますので、試してみる価値はあるでしょう。
ただし、汚れを落とすために研磨剤が用いられている製品は、
磨き方によっては歯の表面や歯茎を傷つけてしまう恐れがあるため、利用時には注意が必要です。
以下、配合成分の安全性にできるだけこだわった、ホワイトニング成分配合の歯みがき粉、歯みがきジェルをご紹介いたします。
薬用ホワイトニング歯磨きジェル「ビースマイル」
歯みがき粉ではなくジェルタイプの歯みがき剤です。
研磨剤が入っていないので、摩擦で歯の表面が削れてしまう恐れがありません。
石油系界面活性剤や鉱物油等も不使用。
ホワイトニング成分としては主に、
汚れの原因であるタンパク質と反応して凝固する作用のあるポリアスパラギン酸ナトリウムのほか、リンゴ酸やビタミンCを配合。
沈着してから時間が経過してしまった落ちにくい黄ばみをはじめ、
歯周病予防や口臭予防にも働きかけます。
普通の歯磨き粉に比べるとやや高価なところがネックですが、
長く使うことを考えた場合に安心して使い続けられる製品だといえるでしょう。
ホワイトニングジェル「はははのは」
「はははのは」もビースマイルと同様、ジェルタイプの歯磨きです。
歯を白くするための主成分には、ステインを浮かせる「ポリリン酸ナトリウム」と「メタリン酸ナトリウム」をダブルで配合。
またキューカンバーエキスやアルテアエキスほか、10種類のオーガニック成分の配合により、口臭予防効果も期待できます。
研磨剤を使っていないことをはじめ、発泡剤や漂白剤、合成界面活性剤、着色料、パラベン不使用など、
安全面にこだわっているところが魅力の製品です。
研磨剤不使用のホワイトニング歯みがき剤を探している方、
また変な添加物などが使われていないかどうかが気になる…という方におすすめの歯みがきジェルだといえるでしょう。
定期便だと初回は安く試せること、また返金保証付きであるため、初めての方も安心です。
薬用パールホワイトプロ シャイン
歯の着色汚れを落とすポリリン酸ナトリウムや、ハイドロキシアパタイトを配合する薬用歯みがき粉。
薬用製品の配合によって歯の黄ばみだけではなく、虫歯や口臭、歯周病予防にも活用できる実力派の製品だといえるでしょう。
発泡剤には合成界面活性剤ではなく、石けん系の界面活性剤を使用するなど安全性にもこだわっています。
医薬部外品で一定量の有効成分が配合されていること、またアットコスメ等の口コミサイトで人気を集めているところからも、期待できる製品です。
歯のホワイトニングは最終手段
歯科医院でホワイトニングやクリーニングを行った場合、
その方法によってはコストがかなりかかります。
場合によっては通院の手間や時間もかかるため、忙しい方にとってはなかなかハードルが高いかもしれません。
しかし歯みがき剤なら安いものですし、通院の時間もかかりません。
またホワイトニング系の歯みがき剤は医薬部外品(※)に分類される製品が多く、
効果が期待できるものも少なくはないのですよね。
※厚生労働省が認可した有効成分が、一定の濃度で配合された製品に表示
歯を白くしたいと考えているのなら、まずは身近な歯みがきでトライしてみてはいかがでしょうか?
しばらくたっても汚れが落ちない場合は、歯の内部にまで汚れが浸透している可能性が高いため、
その時点でホワイトニングを検討すればよいと思います。